2012年5月7日月曜日

AMIさん

子供教室を見学にこられたAさんは越中富山のご出身です。
子どものころは加賀宝生流でした。
といっても特別先生について習ったわけでなく、
銭湯に行くと大人たちが謡をうなっているので、それを聞いて
自然に耳で「鶴亀」などの謡を覚えたそうです。
(ちなみに鶴亀は謡の初心者が最初に習う曲です。
お正月やお祝いの席で歌われる曲です。管理人は哀しいかな覚えられないので謡本を見ています。
能楽は暗記の芸術とも言われていて、能楽師の方は謡本を見ません。)
家にお客さんがくると子どもたちが正装で謡を披露したそうです。
70年以上前はなんと風流な時代だったのですね。
また、Aさんは塩尻能の発起人だった故Yさんと一緒に教育委員会や学校を訪ねたり、
以来十数年誰に頼まれわけでもなく、人知れず、チラシを配ったり宣伝活動をしてきてくださった方です。
塩尻能が長年続いてきた陰にこういう方がいらっしゃったのですね。。。
子ども生徒さんのお稽古を正座し背筋を伸ばしたまま真剣に見ておられました。

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